将棋の時間/羽生善治王将が防衛して永世王将に
2007年 03月 21日
「1つ1つの積み重ね。大変ありがたい、名誉なことだと思っている」との談話を残しています。一時期は、羽生善治王将は将棋界のタイトル7つを独り占めするなど素晴らしい活躍をしていましたが、最近はライバルも実力をつけ、将棋の世界は群雄割拠、F1と同じ様相です。今回の相手の佐藤棋聖、森内名人は同世代のライバルですし、渡辺竜王は年下の好敵手です。一人の皇帝が君臨する世界もいいですが、ライバルが多数いる勝負の世界も誰が勝つかわからないという意味で魅力があります。
これで、羽生王将は永世の称号が5つ目(永世王位・名誉王座・永世棋王・永世棋聖・永世王将)となり、残るは将棋界の2代タイトルである「名人戦」と「竜王戦」、名人戦は通算4期獲得しており、あと1期。竜王戦は通算6期獲得しており、こちらもあと1期。最速で来年の夏前に達成可能だが、名人戦、竜王戦ともに挑戦者になるまでが難しい上に、相手は今期防衛すれば永世名人となる森内名人と、若手の代表格の渡辺竜王が相手となるのですんなりとというわけにはいかないと思いますが、頑張って欲しいですね。
同じ王将戦でも女流王将戦も面白くなっています。こちらは千葉涼子女流王将への挑戦者決定戦の組み合わせが決まりました。一人は実力者の清水市代女流王位、そしてもう一人が里見香奈女流初段、彼女はまだ15歳、セーラー服姿での対局がなんともかわいらしいです。そして島根県在住ですから、深夜バスで東京まで来て対局というハードスケジュールをこなしての決勝進出、負かした相手も1回戦で斎田晴子倉敷藤花、準決勝で矢内理絵子女流名人と実力はピカイチです。こちらもタイトル戦に進出すると将棋界のニューヒロイン誕生です。また彼女はこの活躍で島根県文化活動特別奨励賞を受賞しました。
将棋の時間でした。
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