国連安保理、インド洋での海上阻止行動への「謝意」決議を採択、しかしロシアは棄権
2007年 09月 20日
決議案は、「北大西洋条約機構によるリーダーシップ」および「海上阻止行動を含む各国によるISAFへの協力」に謝意を示したもので、特定の国名は挙げられていませんが、ロシアは「ある特定の国連加盟国」との表現で、テロ対策特別措置法の延長問題で与野党が対立する日本に暗に言及。「一国の内政事情が過度に関与しており、(決議案には)賛同できない」として棄権しました。
日本のみでなく、ドイツ連邦議会も20日からISAFへの派兵延長を議論する予定で、安保理決議が必要だそうで、結果として、欧州勢が採決を強行したようです。
この種の任務延長決議で棄権票が出るのはきわめて異例のことだそうで、ロシアは採決を先延ばしし、決議案の修正協議を行うことを希望していたそうです。
今回の結果により新しい首相のもと、再開される国会での審議はかなりもめるのではないでしょうか。全会一致での承認を期待した政府にとっては、たとえ1カ国であれ、棄権した理事国があったこと、そしてその理由も民主党の主張と近いものであり、混迷国会が加速する予感がします。
写真は http://www.yomiuri.co.jp/index.htm から