地域情報拠点としての図書館
2006年 04月 17日

① まず地域の情報化を考える場合、その地域の情報政策と地域の情報との接点を考えます。そのためには地域の情報には何があるかを考えます。私たちは地域の情報は「まちの記憶」ではないかと考えます。これら「まちの記憶」をデジタル化し、どこでもとりだせるようにする=ユビキタスの考え方が重要なキーとなります。
② では、これらの担い手はどこでしょうか? 自治体内には図書館をはじめ、各種の情報提供機関があります。最近はPFI事業、指定管理者による運営も増加しています。これらを統合化した(ボランティア団体でも可能)シティー・アーキビストという考え方もあると思います。
③ また、地域のメディアも運営に参画することを模索しています。彼らは、地上波デジタル放送、インターネットの普及というように経営基盤をゆるがす危機に直面しているからです。
④ そして、これらの運営主体は連携・協働して、資料の収集・保存・加工・提供を行っていくことが考えられます。またこの活動こそが地域情報拠点に求められている機能ではないかと考えます。
⑤ ここで、収集された情報(資料)は、合併による地域のアイデンティティ消滅の危機を救うこととなり、住民の問題解決や地域のセールスプロモーションへの活用が期待できます。欧米では、地域紛争が勃発したとき、まずその民族の歴史を抹消するために図書館を攻撃するそうです。合併により、町の歴史が消滅することを防止するためにもこのような作業は必要だと考えます。
⑥ これらの資料は、付加価値をつけることにより外販することも考えられます。民間のノウハウを取り入れて運営することにより、外販で得た利益を資料の収集にあてるなどの晃華が期待できます。
⑦ 地域情報拠点としての図書館を情報という切り口からまとめるとこのような姿が浮かび上がるのではないでしょうか?