ワールド・デジタル・ライブラリーは実現するか?
2006年 07月 18日
まずは。Googleの「Google Book」ベータ版ですがすでにかなりの検索が用意されています。またフルテキストにたどりつくことができる文献もかなり用意されています。そして一番感心したのは、ヒットした文献を購入できるサイトを紹介していることです。
まさに、ライブラリーと本屋さんがこの世界では共存しています。
アドレスはこちら → http://books.google.com/
また、シンポジウムで発表された先生方は、全てコンテンツが大事であるというベースにたってお話しをされていました。このことは非常に重要で、デジタル化をすることは維持が大変で、コンテンツ収集を怠るとすぐに陳腐化してしまうということをよく理解されているということです。
にわかSE(特に、司書で若干システムのことがわかる人)は、まずシステムありきからスタートします。私が所属している団体でもそういう人は数多くいました。その人たちは何か新しいことをしたい、それはシステムだと短絡的に考えてしまいます。システムなどはコストをかければ簡単に構築できます。問題はそのシステムのデータベースなのです。これは長年にわたり維持管理していかなければいかないものですし、新しいコンテンツを追加していかなければいけません。この手法を理解していないと「絵に描いた餅」となってしまいます。
今回、金沢工大の「国際ラウンドテーブル」の講師の方々はここを理解されてお話しをされていました。このことが、「ワールド・デジタル・ライブラリー」が実現すると私が考える理由です。
今回は、そのさわりの部分をお話ししましたが、次回は米国での事例を含めてお話ししていきたいと思います。地域情報化は全世界に広がっているのですね。